赤あざ(血管腫)は保険でVビームレーザー治療ができます
赤あざとは、皮膚や皮膚の下にある血管が増えていたり血管が拡張するために、血管の中の赤血球が見えるもので、医学用語では血管腫(けっかんしゅ)と呼ばれています。
血管腫には様々な種類がありますが、生まれつき存在する平らな単純性血管腫と生後まもなく生じ、1歳頃までに急激に大きくなり、その後徐々に小さくなるイチゴ状血管腫は比較的多く見られます。
単純性血管腫、いちご状血管腫、海綿状血管腫は保険適用で治療が可能です。
赤あざがVビームレーザーで治療できる理由
レーザー光線は医療において様々な用途で使用されていますが、オレンジ色のレーザー光線は血の赤い色によく吸収されるという特徴を持っています。皮膚や皮膚の下にある、異常に増えてしまったり拡張してしまった血管にオレンジ色のレーザー光を当てることで、そのVビームレーザー光が血管を流れる血に当たって血管を塞いでいきます。
1回の照射で全ての血管をふさぐことはできませんが、期間をあけて何度か繰り返しVビームレーザーの光を当てることでだんだん血管を目立たなくしていくことができるのです。
治療で使う機械(VビームⅡ)について
当院では赤あざ専用のダイレーザー(当院ではVビームⅡ)を用います。
アメリカキャンデラ社製ロングパルス色素レーザーであるVビームⅡは、まだ都内でも導入数の少ない最新の機械です(2017年10月現在)。
VビームⅡから発振される波長595nmのレーザー光は従来の大レーザーに比べて皮膚深達性に優れており、より深層の血管や口径が太い血管にも有効です。
赤あざ(血管腫)治療 料金表 | |
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10平方センチメートル以内 | 約 ¥6,500 |
色素レーザー照射療法 2,170点(21,700円)
それに加え3歳未満の乳幼児がレーザー治療を行った場合、2,200点を所定の点数に加算します。通常、3ヶ月以上間隔をあけながら治療を行っていきます。
例) 2歳のお子さんの血管腫が
6cm×6cm(36㎠)の大きさの場合
= 5,870点
5,870点の3割負担は1,761点となり、17,610円をレーザー処置料として医療機関に支払うことになります。
(3割負担の場合)
※初診または再診料、薬剤費は除く
詳しくは 美容ソムリエにて堀内院長が解説しています。
治療の流れ
- 医師が赤あざの状態、血流や血管の太さなどをチェックして、レーザー治療に適しているかどうかを診断します。
- レーザーを当てる時の痛みは「輪ゴムではじかれている程度」です。必要に応じて麻酔クリームや麻酔テープを使用します。
- 日焼けをしているとレーザー光が肌のメラニンに吸収されて血管まで届かないだけでなく、合併症の原因となります。日焼けをして真っ黒な方は長時間の遮光が必要です。レーザー照射前に、お化粧や日焼け止めを落としていただきます。
- 治療当日はそのままにしておいてください。入浴はレーザー照射の翌日から可能ですが、暑いお湯や強くこすることは避けてください。
- 薄いカサブタは1〜2週間で取れていきますが、それまでの間は軟膏を塗って保湿してください。乾燥していればお化粧をしていただいても構いません。
- レーザー治療後は、遮光が必要です。遮光をしないで外出をしたりすると肌が茶色くなる原因となります。外出時には日焼け止めクリームをこまめに使用してください。
よくある質問
- 治療はなるべく幼少のうちに始めたの方が良いのでしょうか?
- 「単純性血管腫」の場合、肌が薄くあざの範囲も小さい子どものうちから治療を始めた方が効果が良いと言われています。特に大人になると年齢とともに赤あざの色が紫色っぽくなったり盛り上がったりしてレーザーの反応が弱くなります。
苺状血管腫の場合は急に盛り上がってくる場合も多く、予防的な治療しても早い時期にレーザーで治療することは有用です。 - レーザーを当てたところの効果がまばらなのですが、大丈夫でしょうか?
- レーザー光のビームが円形であるため、特に初回治療後はややまばらな状態となりますが、繰り返し治療をしていくことで全体的に均一になっていくので心配ありません。
- 健康保険は使えますか?
- 単純性血管腫、苺状血管腫の治療には健康保険が使えます。ただし、3ヶ月以上の間を空けて治療する場合に限られます。
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カテゴリー:VビームⅡ