こんにちは。秋葉原スキンクリニックの堀内祐紀です。
今回は痩身治療・脂肪吸引についてのお話。
女性ならきれいなボディラインに誰しも憧れますよね。
ダイエットをしてもどうしても減らない、あそこやここのオニク・・・
夏になると肌の露出も増え、その悩みは増すばかり。
秋葉原クリニックでは脂肪溶解注射、輪郭注射、高周波治療器のヴェラシェイプ、ヴァンキッシュという治療法などで痩身治療を行っていますが、そのカウンセリング中に「脂肪吸引ってどういう治療なの?」と患者様に質問される事がしばしばあります。
脂肪吸引は当院では行っていませんし、実際私はその治療を施す技術はありません。しかし、いろいろな選択肢を知ったうえで患者様の納得のいく治療を選ぶため、正しい脂肪吸引の情報をお伝えしたいな。と強く思うに至り、今回、脂肪吸引のスペシャリスト清水三嘉先生に脂肪吸引についてお話を伺うことにしました!
清水三嘉先生は、ここ5〜6年では全国の美容外科女性医師の中でも「年間脂肪吸引症例数」及び「吸引脂肪総量」がトップクラスのDr.です。そして、私の学生時代からの先輩で長年お世話になっている素敵な尊敬できる女性です。
ではでは、前置きはこれくらいにして、さっそく三嘉先生にお話を聞いていくことにしましょう!
三嘉先生、それではよろしくお願いします!
みなさんこんにちは。ガーデンクリニックの清水三嘉と申します。
私は日々の診療において、相当数の方々の脂肪吸引治療を行ってきました。
日常の診療では、脂肪吸引のみならず、取った脂肪をバストやお顔の気になるところに注入する脂肪注入も多くさせていただき、たくさんのリピータ患者様やそのご紹介患者様の診療に当たらせていただいております。
脂肪吸引の治療は、昔は入院して全身麻酔で行ったり、痛みをこらえて局所麻酔のみで行われていたわけですが、私は、独自の局所麻酔法と点滴で眠ってしまう無痛麻酔の併用で、日帰り+患者様が歩いて帰れる形での脂肪吸引を可能にしています。
教えて!三嘉先生!
脂肪吸引っていったいどういうことをするの?
脂肪吸引の治療は、筋肉と皮膚の間にあるいわゆる『皮下脂肪』にアプローチする治療です。
皮膚に開けた小さな孔から「カニューレ」という細長い管で局所麻酔液を皮下脂肪の深さに浸透させたうえで余分な脂肪を吸引します。このとき、より立体的に脂肪層の中にカニューレを通し吸引してくることで術後の引き締まりや皮膚のたるみの改善につながることを計算しアプローチをかけていきます。
治療は「カニューレ」での吸引がベースとなるわけですが、「ベイザー」と呼ばれる超音波の振動を利用して脂肪細胞を溶かして吸引する方法や、「ウォータージェット」と言われるカニューレの先端からお水を出しながら管の中で脂肪組織や繊維質を砕くような装置が付いた脂肪吸引法もあります。
麻酔に関しては、局所麻酔に合わせて点滴で眠ってしまう麻酔(気管に管を入れる全身麻酔ではありません)を併用しています。患者様は目が覚めたらすでに手術が終わっていて、術後一時間前後の院内での安静・休憩の後、帰宅可能な日帰り手術で行わせていただいております。
術後は治療部位に包帯を巻いて帰宅となります。翌日以降は専用の下着などで施術部位を均一に圧迫することで、むくみや皮下出血の回復を早めるケアを継続します。このケアにより痛みも緩和出来ます。
人間の体は平面ではなく3Dの立体構造です。からだの部位により皮膚の厚みが異なりますので、術後のむくみや皮下出血経過、引き締まりの時期に感じる一時的な皮膚の硬さの経過などはそれぞれの部位により多少異なります。
脂肪吸引はどんな人のどんな部位まで可能なの?
皮下脂肪が余分についているところであればどこでもどんな所でも可能です。
ただし、腹部の脂肪吸引の際、帝王切開や盲腸などの開腹手術を行っている方や腹壁ヘルニアなどの既往がある方などのように、お腹の中の癒着(組織が固くくっついていまっているような状態)が疑われる場合は、治療の適応やアプローチ法を慎重に検討する必要があります。
年齢ですが、10代から70代と幅広い年代の沢山の方々が、フェイスライン~二の腕・背中、おなか回り、太もも、ふくらはぎなどへの手術に臨まれています。
ふくらはぎの場合、太く見える原因として、皮下脂肪の厚みは実は少なく、むしろ筋肉の束が太いことで気になってらっしゃることもあります。そういう場合は、脂肪吸引ではなく、筋肉の太さへのアプローチが有用な場合もございます。ですので、それぞれの患者様の治療適応を判断し、その方にとっていちばん有効的な治療をアレンジする必要があります。
成人以降は脂肪細胞の数は増えないので、一度脂肪吸引でキッチリと余分な皮下脂肪を落としたところにはリバウンドなどは起こりません。
通常、食事療法や運動療法では、まず内臓脂肪のひとつひとつの脂肪細胞がしぼんでいき痩せていくのですが、後に過食などがあると再び脂肪細胞は膨張してしまいます。こういったリバウンドを繰りかえすと、脂肪細胞はしぼみにくい性質を持ってしまいます。
三嘉先生のおすすめ治療部位TOP3
No1!
太もも外側・臀部&ウエスト・腰
洋服のサイズを決めているのは『腰回り』と『太もも外側の張り出し』です。この部位は『アウトライン』なので人が外から見られる体の大きさを決めている部位にもなりますので変り映えのする費用対効果の高い施術部位となります。
No2!
二の腕・二の腕の付け根~背中
上半身の洋服のサイズ(ジャケットの袖回りや胸囲)ダウンは二の腕・付け根~背中の余分なお肉がすっきりすることで実現します。また肩回りが華奢になると人から見て痩せた印象に見られやすいのでオススメです。
No3!
頬・あご
最も最小限の施術範囲で、人目につくところなので効果がわかりやすく、『術後の引き締まり効果』でタルミの改善が相乗効果として期待できるのが良いですね。
治療部位別「ダウンタイム」「アフターケア」結果
① 太もも外側・臀部&ウエスト・腰
全身の中でも比較的皮膚の厚みがあるので、浮腫みや内出血が控えめな部位です。初めての脂肪吸引には特におすすめの部位となります。術後の圧迫は通常のストッキングに近い薄手のサポートストッキングを黒・ベージュで用意しており、翌日からデスクワークなども可能な程度のダウンタイムとなります。
② 二の腕・二の腕付け根~背中
比較的皮膚が薄く色も白い部位なので、皮下出血やむくみは術後1~2週間は気になりがちな部位です。術後の圧迫は七分袖のボレロもしくは筒状の腕サポーターを着用します。術後の引き締まりの時期に皮膚のツッパリ感や硬さを感じやすい部位なので、状態に応じ術後のマッサージなども併用していくことをおすすめ致します。
③ 頬・あご
顔の脂肪吸引は、術後に腫れて人前に出られないのでは?と思い躊躇されている方々が多くいらっしゃいますが、実は、もともと肉付きの良い方やタルミがある方の場合は「吸引でボリュームが減った分」+「術後のむくみで増えたボリューム」=「もともとの状態」という風に、意外にも術後の変化が他人にわかりにくい部位なのです。首周りに皮下出血がにじむ場合があるので、ハイネックやスカーフなどや、ボディ用ファンデーションでカバーしていただくなどして工夫をしております。
脂肪吸引をする前に伝えたい注意点
カラダは『3D』立体構造なので、もともとの左右差や骨格的な特徴という要素は治療デザインの際に重要な確認事項になります。
美容院に行く際、なりたい髪型の写真を持って行ったことがある方も多いですよね?その方の髪質・毛量・頭の形などの条件に合わせて、可能な限り希望の髪型に近づけるアレンジ力を美容師さんは必要とされます。それと同じく、脂肪吸引の場合も、皮膚の状態や骨格的な要素に個別の違いがあるため、Aさんとまったく同じ結果をBさんに叶えることが難しい場合もあります。
カウンセリングに行かれる際は、診察する医師がみなさんの状態をきちんと確認・把握し、カラダを立体視して見られているかどうかをチェックしてみてください。やみくもに脂肪を取るような治療方法では綺麗なカラダを作れません。
また、特に腹部などは手術や過去の病気の影響で細心の注意が必要なこともあり得るため、既往歴を詳細に確認する医師を選ばれることをお勧めします。
症例写真
二の腕
↓治療5ヶ月後
↓治療前
↓治療5ヶ月後
二の腕付け根、背中
↓治療5ヶ月後
ほほ・あご
↓治療3ヶ月後