こんにちは。秋葉原スキンクリニック 院長の堀内祐紀です。光治療でおなじみのフォトフェイシャルを進化させ、より高い治療効果が得られるようになったという「フォトフェイシャル・ファースト」。このフォトフェイシャルファーストが、またまた進化しました! 治療に適応する症状がさらに幅広くなり、シミ・ソバカス・くすみ・肝斑・シワ・たるみ・毛穴の開き・毛穴の黒ずみ・ニキビ・赤ら顔などの治療がさらに強化されたというのですが、それぞれの症状にどのような効果を発揮するというのでしょうか?
シミ・ソバカス・くすみ治療
フォトフェイシャルファーストは、顔全体、もしくは頬全体などの広い範囲の色素に反応するという特徴があります。皮膚表面にあるシミの場合は、メラニン色素が沈着している部分を浮き上がらせて剥がし落とすような反応が出ます。ソバカスは、細かく顔全体に広がっている場合が多いので、レーザーで1つ1つ消していくことはなかなか難しく、フォトフェイシャルファーストで顔全体、もしくは頬の広い部分に光を照射できるので、全体的に均一な肌色に近づけることができます。また、肌の透明感がなくなったような状態に見えるくすみに関しては、メラニン色素を抑制しながら、角質の肌理(キメ)を整え、透明感を与えます。
シワ治療
フォトフェイシャルファーストは、肌の奥にある真皮層にあるコラーゲンを熱刺激で増やすことで、肌にハリと弾力が出て、シワを減少させます。特に、「ちりめんジワ」「カラスの足跡」といった浅い小ジワに効果が期待できます。朝起きて、肌をさわったときのパンっと張った感じでウキウキな1日がstartします。
たるみ改善
20代後半〜30代前半に感じる「何となくたるんだ?」という症状や、毛穴が斜めになり広がったように見えるたるみの症状などに効果が期待できます。高額なたるみ治療まではちょっと…。という方にはフォトフェイシャルファーストがおすすめです。
毛穴の開き・黒ずみ治療
毛穴が目立ってくる主な原因は、肌のたるみや代謝の低下と皮脂の過剰な分泌などにあります。また、毛穴の黒ずみの主な原因は、角栓の詰まりと、その角栓の酸化。時に毛穴に毛がたまった状態で黒ずんで見える方もいます。フォトフェイシャルファーストは、開いてしまった毛穴を熱刺激で引き締め、代謝を上げることで角栓の自然な排泄を促し、軽い脱毛作用で毛穴にたまったムダ毛を排除します。
ニキビ治療
今回一番新しく加わったものがアクネフィルター。アクネ菌の殺菌とニキビ跡の赤みをしっかりとケアします。また、一緒に発せられる光はニキビ跡の色素沈着の改善に効果が期待できる波長も含まれます。また、代謝upにより過剰な皮脂の分泌を抑えられ、新しいニキビが出来にくくなるという効果も期待できます。
赤ら顔解消
赤ら顔とは、毛細血管が拡張した状態になり血液が滞ってうっ血してしまう状態の事です。アクネフィルターに加えもう一つVascular(血管)フィルターが新しく加わり、今までよりさらに毛細血管内の色素に働きかけて、目立つ赤みを改善する効果がupしました。また、色白肌で血管が目立っているという方にもフォトフェイシャルファーストは効果があります。Vascularフィルターが加わった事で、老人性血管腫(赤イボ)もしっかりと治療ができるようになりました。
複数の肌トラブルを同時に改善するのが最大の特徴
フォトフェイシャルファーストで用いられるIPLという光は、Intense Pulsed Light(=インテンス・パルス・ライト)の略で、カメラのフラッシュのようなやさしい光で複数の肌トラブルを同時に改善するのが最大の特徴です。1995年にアメリカのMitchell Goldman博士らによって開発され、同国で大ヒットしました。このIPLのなかでも「ルミナス社」という会社が開発した医療機器による治療法だけが「フォトフェイシャル」と呼ばれるものです。医療機関以外で使用されているIPL機器もありますが、光の照射の出力も低い設定になっているものがほとんどなので効果に差が出ます。
レーザー治療とフォトフェイシャルの違い
では、なぜ「フォトフェイシャル」は同時に複数の肌トラブルを改善できるのでしょうか?これに関しては、レーザー治療とフォトフェイシャルの違いということで考えてみるとわかりやすいと思います。
レーザー治療は、治療したい肌トラブルによって器械を使い分け、症状がある部分のみを治療するのが一般的で力が強いため、同時に多種のレーザーを照射することは肌のダメージが強くなるため行われないことがほとんどです(部位が異なれば同時にできる場合もあります)。これに対して、フォトフェイシャルはマイルドで幅広い波長の光を使用しているため、一度に顔全体の様々なトラブルに対応します。ただし、フォトフェイシャルを数回行っても残るトラブルは、部分的にレーザー治療を併用し、治療スピードをupさせる対策をとることもあります。
3種類の光調節フィルターが9種類になって、適応するお悩みや症状が拡大
このように非常に優れた治療法である「フォトフェイシャル」ですが、まだ完全ではありませんでした。ルミナス社は更なる研究、改良を進め、IPL開発から10年の歳月を経て第3世代の光治療機<ルミナス・ワン>による7種の光調節フィルターをもつ最新治療法「フォトフェイシャルファースト」を発表しました。数年前に、さらに改良されたm22が開発され、ニキビ用・血管用のフィルターが加わり、ますます充実した効きとなりました。
9種類の光による様々な効果
従来のフォトフェイシャルは3種類の光調節フィルターを使用しておりましたが、現在のフォトフェイシャルファーストは9種類もの光を使用するようになりました。これにより、シミ・ソバカスの原因であるメラニン色素や、赤ら顔の原因であるヘモグロビンなど、複数の色素にダメージを与えることができるようになり、従来のフォトフェイシャルでは反応しなかったようなシミ、赤み、血管拡張などにも効果が期待できるようになりました。
また、肌質に合わせた細かい設定が可能になったため、従来難しいとされてきた「肝斑」の治療にも対応できるようになりました。さらに、繊維芽細胞の働きを活性化させコラーゲン増生を図るだけでなく、弾力線維(エラスチン)の量の減少を抑制し保湿作用を与えます。また、光の熱で、ニキビの原因であるアクネ菌を殺菌する作用と、ピーリングと似た作用で脂性肌を改善する効果もあります。まさに7種類の光になった以上の効果と言えるのではないでしょうか。
改善された点はこれだけではありません。照射スポットも広い範囲、小さい範囲と細かい切り替えをすることができるようになり、より高い治療効果が期待できるようになりました。また、従来のフォトフェイシャルにあった、光を照射する時にパチっと弾かれるような痛みがほとんどなくなりました。
ダウンタイム不要、治療後すぐに洗顔やメイクが可能
まさに、オールマイティーな美顔治療が可能になった「フォトフェイシャルファースト」。ご理解いただけましたでしょうか? 従来のフォトフェイシャルでものたりなかった方もぜひお試しいただきたい治療です!