こんにちは。秋葉原スキンクリニックの堀内です。
皆さんの中にはニキビで悩んでいらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
ニキビは昔から「青春のシンボル」と呼ばれ、その名の通り、思春期に当たる10代から出来始めることが多い皮膚のトラブルの一種です。誰でも経験するありふれたニキビは「病気ではない」と思われがちですが、実はれっきとした皮膚疾患です。このニキビが20代・30代になってもなかなか落ち着かず、「大人ニキビ」「アダルトニキビ」と呼ばれる症状に悩む方も多くいます。中にはなんとアラフォーと呼ばれる世代に突入してもまだ落ち着かないという人もいるほどです。
今回治療したAさん(39歳)も、その「大人ニキビ」で悩む一人でした。高校生の頃からニキビができはじめ、皮膚科を受診したり、ニキビに効くといわれる様々なケアを試みたのですが、なかなか完治せず、さらに加齢とともにニキビが治りにくく、ニキビ跡が残りやすくなることを悩んでいらっしゃいました。
「四半世紀にもわたる長年のニキビの悩みをなんとか解決したい!」という切実な思いを抱いているAさんに、当院で導入したアグネスという治療を行いました。
韓国で生まれた「アグネス」によるニキビ治療
当院で2017年に導入した、この「アグネス(AGNES)」という治療法は、もともと日本で針脱毛として研究された技術を応用し、韓国で開発されたものです。
この「アグネス(AGNES)」は1つの機器で様々な治療を施す事ができる、大変画期的な治療器で、「繰り返す炎症性ニキビ・白ニキビ・黒ニキビの再発抑制」「開いた鼻の毛穴の縮小」「アイバッグの縮小」「目周りのシワのケア」など、適応症状は様々あります。
ニキビは、皮脂腺で作られた皮脂が様々な要因で毛穴から排出されず、毛穴が詰まってしまい、皮膚の中に皮脂や汚れが溜まったところにアクネ菌が繁殖してしまうことで悪化します。
裏を返せば、治療により皮脂腺のサイズが小さくなったり、皮脂分泌機能が抑えられれば、治療したその毛穴にはニキビができにくくなる可能性が高まります。ニキビができにくい状態を維持できることで、ダメージを受けた皮膚は回復しやすくなり、ニキビ後の黒ずみや赤みが減っていきます。
アグネスという機械は、この皮脂腺を電気による熱で刺激して縮めたりなくしてしまおうというものです。
ここ数年で日本のニキビ治療は格段に進歩し、保険適応の薬剤による治療でも高い治療効果を得られるところまできています。コメド(面ぽう)という赤ニキビの前段階の状態を治療できる保険適応の外用薬が登場したことで、ニキビは出来てから治療する時代から、出来る前に予防する時代になりました。
しかし一方では、例えば結婚式を控えている。などといった理由で、治療にスピード感や確実性を求めている方や、保険適応の薬が合わないという方、どうしても根本的な解決に至らないという方が一定数いらっしゃるため、私たち皮膚科医はこのような方の治療をどうすべきか、と、悩むことがあるのも事実です。
そこに登場したのがアグネスです。保険治療だけでは改善しにくいケースをカバーできる皮脂腺ケアという根本的治療が加わることで、私たちのニキビ治療の可能性がぐっと上がり、様々な患者様のニーズに応えることができるようになりました。
アグネスによるニキビ治療の流れ
アグネスによる治療の流れは次の通りです。
基本的にアグネスは「今できているニキビ」または「コメド(ニキビができる前段階)」に対して行う処置です。
まずは顔に表面麻酔を塗り、麻酔が効くまで30分ほど待ちます。
麻酔を拭き取り、治療箇所の目立った角栓や膿の圧出を軽く行います。
治療箇所が少ない場合は、表面麻酔を行わず、アイスパックによるクーリングのみで治療をすることも出来、表面麻酔が効くまでの時間を待つ必要が無いため、数分で治療が終了します。
アグネスによる治療は、超極細の針をニキビができている毛穴のひとつひとつに刺して針に高周波で熱を与えて皮脂腺を破壊していきます。刺した表面には高周波が伝わらないような設計になっているため、肌表面には影響を与えず、皮膚の奥にある皮脂腺のみを処理することができるます。皮脂腺が処理された後は、同じ部位のニキビの再発率は格段にさがります。
治療の痛みは、表面麻酔の効果により、針を刺す瞬間は何かが当たっている程度の感覚があり、熱を加える瞬間に皮膚の少し奥の方に若干「ツン」という痛みを感じますが、ほとんどの方は我慢できる程度です。
治療頻度は、同じ部位に関しては1〜3ヶ月間をあけて3〜5回受けていただくことを推奨しています。
今回は、両頬・鼻の先・鼻の下、顎、そして眉間のニキビを治療しました。
治療時間は約10〜15分で終了します。
終了後は治療による炎症を防ぐ薬を塗布し、当日はパウダーを軽くのせる程度のメイクであれば可能です。
アグネス治療前後の写真がこちら
治療前の写真
治療後の写真
鼻の頭や眉間、頬などに赤みが見られます。
治療後、メイクルームにて撮影
治療直後は少し血がにじんで赤く見える箇所がポツポツあります。
ダウンタイムが少ないのもアグネスの特徴
翌日からは通常通りメイクが可能です。ファンデーションを使えばこのぐらいまで治療後の赤みをカバーすることができます。
アグネスは特殊な針を使い、皮膚表面には影響を与えず、皮脂腺のみに熱を加えることができるため、治療後の見た目のダメージを最小限に抑えることができます。このダウンタイムの少なさも魅力ですね。
そしてアグネス治療から2日経過した頃。
この時期に治療の影響が顕著になります。
Aさんはあまり目立っていませんが、鼻の先や頬、眉間のあたりに白ニキビのようなものが少数見られます。溜まった皮脂などが外に出てくるため、一時的ですが、このような小さいニキビができることもあります。
治療後の一時的な反応は徐々に改善していきます。
アグネス治療中のスキンケアは、皮膚の代謝促進を促すため、可能な限りエンビロンによるビタミンAケアを推奨しています。治療後は、エンビロン でスキンケアした後、数日間のみ、処方する外用薬を併用していただきます。
アグネス治療後2週間経った頃の写真がこちら
「ニキビ痕」はまだありますが、アグネス治療による赤みはほぼ収まり、ニキビも落ち着いてきています。
アグネス治療の副作用
点状の赤みが治療直後より出現し数日持続します。
肌質によっては2〜3週間ほどメイクで隠れる程度の淡い点状の赤みが続くこともあります。
発疹内部に溶けた皮脂や老廃物がたまることがあり、また、ごく小さいニキビに似た発疹が出ることがあります。
初めて治療を行う際は、副作用・ダウンタイムを想定し、大切な予定を避けてスケジュールを組むことをおすすめします。
アグネス治療のメリット
ニキビの治療はまずは保険治療によるスタンダードな治療がファーストチョイスになります。保険治療を行ってもなかなか治らない場合、または保険治療薬が肌に合わない場合、とにかく早く症状を抑えたい場合に、次のステップとして アグネスによる治療をお勧めしています。
治療によるダウンタイムも比較的短く、翌日よりメイクも可能であるため、日常生活にさほど支障を与えることなく、治療を受けていただくことができるのもメリットの一つでしょう。
また顔だけでなく、背中やデコルテ、お尻などのニキビにもアグネスは適応となります。ボディのニキビに悩んでいる方にもおすすめです。
そしてこの「アグネス」、毛穴やニキビに悩まされる世代の人たちだけのものではないのです。
真皮層を熱刺激することによるコラーゲンの生成効果があるため、目の下のたるみや脂肪(アイバッグ)の解消や、目の周りのシワ・ちりめんジワにも効果があります。
ニキビや毛穴をやっつけて、さらに目の下のシワやたるみの解消までするなんて、ものすごく高い可能性を秘めた機械ですね。
アグネスによるニキビ治療の料金
1〜4個 ¥10,000(局所麻酔 +¥1,000、クリーム麻酔 +2,000)
5〜10個 ¥15,000(局所麻酔 +¥1,000、クリーム麻酔 +2,000)
11〜20個 ¥20,000(クリーム麻酔 +3,000)
21〜30個 ¥30,000(クリーム麻酔 +3,000)
31〜40個 ¥40,000(クリーム麻酔 +3,000)
41個以上、追加1〜10個ごとに ¥10,000(41個以上のクリーム麻酔は一律¥5,000)
Agnes(アグネス)の症例写真、治療についての詳細・料金などはこちらから
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